我が家では2023年からSHARPの洗濯乾燥機(ES-S7H-WL)を使っている、というお話と、選択モードを間違えてしまうという問題点をこちらの記事で書きました。
ここでは原因の調査をし、仮説を考えてみます。

原因の調査

なぜモードを間違えてしまうのだろう。
一緒に洗濯機を使っている母にインタビューを行いました。

インタビュー

使っている様子の観察

インタビューの後、実際に使っている様子を観察しました。
その際に思考発話法:声に出しながら行動してもらうようにしました。
※思考発話法についてはこちらの記事がおすすめ

「まず洗濯物をいれる」
「電源を入れる」
「で、スタートを押す」
「スタートを押したら洗濯物の量を測ってくれる」
「スタートを押したら時間制限があるみたいでちょっと焦る」
「0.3と表示されたから30mlの洗剤をいれる」
「柔軟剤は10mlくらいいれる。これは適当」
「あ、モード。今日は干したいから洗濯モード…になってるからこのまま」

原因の仮説

洗濯機の操作パネルの写真は以下。SHARPの製品ページの写真を切り抜いたものです。

洗濯時の行動順に番号を振ってみます(HPの写真だと文字がつぶれてしまうのでFigmaで少し見やすくしています)。
1は扉を開けて洗濯物を入れる工程、5は引き出しになっていて洗剤と柔軟剤を入れる工程です。

数字に矢印を引いてみると、洗濯機に触る順番と場所がバラバラなことがわかります。

使っている様子からもわかるように、運転モードの確認を最後にしていることから、2に触れた後に3を見るようにデザインされていないことが分かります。
モードは洗濯において最も重要な要素の一つです。
ですが、モードを確認・選択するためにはユーザーが「モードを確認して適宜変更しないといけない」と意識する必要があります。毎日のように使う家電でこの意識をユーザーに強要するのはどうでしょうか。

また、スタートボタンの機能に関しても問題がありそうです。
スタートボタンを押すと、洗濯物の量を測り、一定時間後に洗濯を開始します。
一定時間が何秒後なのか(説明書によると約20秒)、今何秒経っているのかが分からず、また、今何が起きているのかを知る術がありません
一定時間後に開始されるという仕様を覚え、そう動いているのだろうなと想像するしかないのです。

そしてもう1つの洗剤の量を間違えてしまうという課題に関しては、もはや間違えたまま覚えていて課題とすら感じていませんでした。

たった一人のささやかな調査ですが、課題の原因が見えてきました。
ここから改善案を考えていきます。

カテゴリー: UX Kaizen

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